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魚雷な人

つけ麵 魚雷 坪井本店 店長 木村

木村

つけ麵 魚雷 坪井本店 店長

入学早々、大学の勉強そっちのけでアメフトに没頭。その資金を稼ぐために始めた近所のラーメン屋でのアルバイトが、素材の研究よりも楽しくて、ますます学び舎からは足が遠ざかってしまいました。

つけ麵 魚雷 坪井本店 店長 木村

アメフトを引退して、「さて、どうしよう」。頭に浮かんだのはラーメンの道。アルバイト先は、半分工場・半分手仕込みスタイルだったので、どうせなら、自分でスープを炊いて、何から何までこだわれるお店で働きたいと考えました。


そんな中、常連として通っていた「魚雷 坪井本店」に思い当たったんです。通常メニューからしてこだわり抜いているのに加えて、限定メニューも出せるから、そこで研究成果も発表できる、うってつけでした。


「大学辞めて入社したい」と伝えたところ、「まずは卒業しろ」と社長を筆頭にみんなから大反対されました。それでも僕は食い下がり続け、ついに「本気だったらええばい」と許しを得ました。そして、1カ月のアルバイト期間内に、限定メニューとして「梅つけ麺」を提案。これが後に、魚雷史上初のレギュラーメニュー昇格を果たします。


こうして本気度が伝わり、無事社員に登用。2年半後には、坪井本店の店長への就任を打診されました。周囲が尊敬している先輩たちばかりだったからこそ、みんなに納得してもらえるような結果を出し、「本店の店長」という意味と向き合う日々となりました。

つけ麵 魚雷 坪井本店 店長 木村

魚雷グループでは「原価率は3割以下に抑えるべし」という常識を破り、余所には真似できないほどの材料費をつぎ込み、尋常じゃない手間暇をかけ、味を追求しています。うまいものさえ作れば、お客様は来ると信じているからです。


そんな数あるこだわりの代表例がスープ。骨を砕いて一気に圧力鍋にかける手法では満足できず、2日間かけて、「寝かせ」を挟み、両日7~8時間以上、季節・気候に応じて調整しながら、合わせて15時間炊きます。そして、最終的な味のチェックが勝負。一口目で富喜製麺所に特注している麺自体の風味に負けないインパクトが出ているか、もったりとした後味ではないか等を厳しく確認します。


昔は、スープの出来に納得できなかった時は店を閉めるほどのこだわりで有名でしたが、僕が店長になってからの3年間は、幸い「彰成が炊くようになってから安定した」と言ってもらえるようになり、臨時休業しないで済むようなりました。変わったことはしていないのですが、あたりまえのことを愚直にこなし続けたのが効を奏したのかもしれません。

個人的な転機は、「つけ麺 神儺祁」での東京進出でした。熊本内で店を増やしたり、新業態に挑戦したりするのも楽しいけれども、やはり東京中心のラーメン業界に一石を投じたいという思いは常にふつふつ沸いていました。ラーメンのウェブサイトやガイドブックを覗いても九州自体扱いが小さいのは悔しい。全国に「魚雷」というブランドを轟かせ、認めさせるには、東京進出は欠かせないだろうと。

つけ麵 魚雷 坪井本店 店長 木村

ただ、自分には本店の店長という立場がある。自ら行きたい気持ちを必死に抑え、後方支援に徹することに。そのうち、自分の使命は「この本店から人材を輩出し、彼らが思い思いの場所へ進出していくサポート役」なんだと悟りました。どんなお店より、お客様との距離が近く、ダイレクトにレスポンスが返ってくるやりがいを、みんなでワイワイ味わえる場所を守ること。そして、仲間たちと切磋琢磨して、攻めた限定を生み出すラボであり続けること。それが「本店」の矜持だと思っています。

「魚雷」を一言にまとめると「自分自身」。ここで育てられたし、ここでできあがったコミュニティが中心となって公私ともども拡がっています。もしも魚雷に出会っていなければ、僕は全然違う人間になっていたに違いません。
好きこそものの上手なれ、今ラーメン・つけ麺をはじめとした調理ができるかどうかじゃなく、魚雷の味・特徴・こだわりが好きなのであれば、人生を変えうるこの場所で、一緒に打ち込みましょう。

つけ麵 魚雷 坪井本店

住所
〒860-0863
熊本県熊本市中央区坪井2丁目3-37
電話
096-344-0611
営業時間
11:30〜15:00 / 18:30〜21:30
定休日
なし