アメフトを引退して、「さて、どうしよう」。頭に浮かんだのはラーメンの道。アルバイト先は、半分工場・半分手仕込みスタイルだったので、どうせなら、自分でスープを炊いて、何から何までこだわれるお店で働きたいと考えました。
そんな中、常連として通っていた「魚雷 坪井本店」に思い当たったんです。通常メニューからしてこだわり抜いているのに加えて、限定メニューも出せるから、そこで研究成果も発表できる、うってつけでした。
「大学辞めて入社したい」と伝えたところ、「まずは卒業しろ」と社長を筆頭にみんなから大反対されました。それでも僕は食い下がり続け、ついに「本気だったらええばい」と許しを得ました。そして、1カ月のアルバイト期間内に、限定メニューとして「梅つけ麺」を提案。これが後に、魚雷史上初のレギュラーメニュー昇格を果たします。
こうして本気度が伝わり、無事社員に登用。2年半後には、坪井本店の店長への就任を打診されました。周囲が尊敬している先輩たちばかりだったからこそ、みんなに納得してもらえるような結果を出し、「本店の店長」という意味と向き合う日々となりました。